トラブル事例
中国進出時のトラブル発展例(会計/工場編)
更新日:2014年10月10日
日本企業が中国に進出する際は大きく分けて直接投資(直接進出)か、間接投資(香港などに一旦進出し、その後香港から中国に進出)の2つに分かれております。後者のケースで進出を果たす場合は、(大手企業様はともかく)特に中小企業様の場合ですと国内の人的資源の問題もあり香港と中国会社(主に工場)の兼任と言うポジションで赴任をされるケースが多くあります。こうした際に良く出て来る典型的な問題発展例を以下ご紹介します。
1.先ずは香港法人設立
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2.設立業者や法律事務所、コンサル会社など依頼するなどして会計業務を行う会計事務所を選定
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(往々にして予算を抑えるなどを主な理由として、値段の安い個人経営の会計事務所を選定する。)
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3.その後、中国進出し会社(工場など)を設立
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上記の2で選出した香港の会計事務所に会計を依頼する
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4.香港の会計事務所を個人経営レベルのものを選定したりすると、顧客の会社・工場の進出地にその事務所の出先もネットワークもないことが往々に散見され、結果、顧客の事業拡張に会計サイドが追いつかないなどの状況が判明する(問題発生①)
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5.仕方なく中国側では会社や工場などの幹部従業員などのツテを頼るなどして(これまた)現地のローカル会計事務所を採用する。尚、値段そのものは国が定める会計監査費用などのアドバイザリーレート(基準)を遥かに下回る水準で業務を受けるケースが多いが、これも後々、当局から"ダンピング"で糾弾される可能性もある。(問題発生②)
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6.中国の月次決算⇒予定納税のルーティンがある事を知らず、駐在員はしばらくの間、この対応の為忙殺される。最悪はそれを知らずに当局から通知を受けるパターン。この場合はペナルティーが課せられる(問題発生③)
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7.中国では二重帳簿を奨める会計事務所も存在しているのは事実であり、これを"しっかりやる"などと意思表示すると(場合によっては)業務サービスの値段を上げて来る場合がある。更にこうして徴収された料金は、(そのような会計事務所を紹介をした)自社の幹部従業員の懐に後々になって入っているなどのケースも発生する(問題発生④)
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8.決算時期が中国と香港で合わない事が判明する(⇒決算時期を自由に決定出来る香港の会社設立が先になるケースが殆どである為、国として決算月を決めている中国に対して、香港側が後から決算時期を合わせるなどのプロセスが発生する)。(問題発生⑤)
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9.連結などで纏めようとすると、香港の会計制度と中国の会計制度の違いの多さに愕然とする。また中国決算書は中国語表記のみ。(問題発生⑥)
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10.値段に釣られる、或いは、ツテなどがない、などの理由で安易・性急に香港と中国の会計事務所を違う会社に選定してしまった為、決算プロセスが年間で2度は行わなくてはならなくなってしまう(問題発生⑦)。
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11.また二重帳簿などで税金を低く抑えるなど行っていた場合、当然のことながら重度のペナルティーを覚悟する必要はある(問題発生⑧)。
くれぐれも業者選定の際は慎重にご対応ください。
弊社ではこうした様々な問題に関するご相談も承っております。