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【日本の税務調査の基礎知識 (1) 】
更新日:2015年04月06日
「税務調査」と聞いてそれを好意的に捉える方々は世の中に余り居ないでしょう。
実際のビジネスの世界では、(人によっては)税務調査を"何度も受けた"と言う方々もいらっしゃいますが、実のところ、税務官がどのようなポイントに着目して調査を行っているのか?と言う部分を事前に熟知していらっしゃる方々は殆ど居ないのではないかと思います。
今回から日本の税務調査の根底なるロジックと言うものを3回に渡ってご紹介させて致します。
1回目の今回は"科目別等の調査"、2回目は"組織別の調査"、そして最後は"国税庁による調査"となりますのでお楽しみ下さい。
(1) "税目別等の調査"
▪️一般的な法人税調査の一環として行われる国際課税に係る調査
例えばですが、香港に子会社を有する日本の法人に対して、通常の法人税調査が行われた場合、主に次のような項目について調査が行われます。
【 法人税調査の内容 】
① タックスヘイブン税制に関する調査
・香港子会社のタックスヘイブン税制の適用の有無。
・適用対象所得が計算に誤りがないかどうか。
② 利益移転の有無
・香港子会社との取引(商品等の財貨の取引のほか融資借入れなどを含みます。)や役務提供
(ノウハウなどの無形資産の提供、従業員の出向等)を含みます。
これらに関して、適正な対価を収受しているかどうか。
③ 香港子会社に日本での所得がある場合、国内に恒久的施設に該当するものはないかどうか。
▪️移転価格調査
・香港子会社との取引は、独立企業間価格(第三者との取引に適用される価格)で行われているかどうか。
▪️源泉所得税調査
・香港法人に支払う金銭に関して、源泉徴収漏れとなるものはないかどうか(利子、使用料など)。
・香港子会社への出向者、香港子会社から日本法人への出向者等に支払う給与等に係る源泉徴収に誤りはないかどうか。
▪️消費税調査
・香港子会社に日本での売り上げがある場合、日本で納付すべき消費税はないかどうか。
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