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香港上場(IPO)手法の中に見られる『裏口上場』とは?

更新日:2016年06月07日

昨年の統計実績では香港はIPO起債額が世界ナンバーワンだったそうです。実際、香港での上場企業の多くは中国からのものであり、それに続くのが地元の香港企業と言う構成内容となっていますが、メインボードに上場すると言う事は、どの国からやって来た企業にとっても桁外れの額の資金調達が可能となる話ですので、非常に魅力的なものとして映ることは間違いありません。

さて、ここ香港には未上場の企業が上場を一気にやってしまうような方法があります。この方法は『リバース・テイクオーバー』と呼ばれるもので、日本でこのやり方は上場廃止基準に抵触する(所謂、裏口上場)との事で採用出来ません。

ではこの『リバース・テイクオーバー』とは何なのでしょうか?この典型的なパターンと言うのは、例えば日本の非上場企業がこの方法を利用して香港上場を行いたい場合、自分の会社の株式を香港上場の会社に対して現物出資をしてしまうものです。当然、その代わりとして日本の非上場企業の株主は香港の上場企業の株式を受取ることになり、こうすることで実質的に日本の非上場企業を香港に上場させてしまうと言う訳です。

ではメリットはどう言う事があるのか?
それはこの方式自体が新株の発行や資金調達を伴わない為、マーケットの状況に左右されないと言う事と、煩わしい新規上場手続を経ずに上場が可能となるところがあります。

ではデメリットとしてはどう言う部分があるのか?
それは買収企業に関して元々存在していた訴訟・債務などを抱え込んでしまう可能性がある事や、日本企業がこの方式を使用する場合、日本の税務リスクが発生する可能性があると言うことです。

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