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『長期出張者』として位置付けられる、国際調査官

更新日:2016年10月13日

日本の国税の"海外先兵"となるのは国税庁国際業務の職員(通称:国際調査官)です。国税局は世界18都市にその活動拠点を置いており(*)、こうした場所に国際調査官達を派遣する形になるのですが、今回はその実体と思われるいくつかの点をご紹介しましょう。

◆彼らは庁内でどのように呼ばれているのか?
この国際調査官は『長期出張者』と呼ばれているとの事です。赴任期間は大よそ2~3年。常にローテーションされています。

◆彼らはどのような経緯を辿って海外勤務となるのか?
通常は調査部や査察部(マルサ)などの勤務評価後に選抜試験で合格する優秀者を対象。ここで選ばれた優秀者が国税庁の税務大学校に研修生として入学し、約2ヶ月間に渡って国際租税などを中心としたセミナーや研修を受講させられます。またこの後に更に選抜がなされ、残った精鋭達は4ヶ月間の実務研修を受けるとの事。そしてこの段階で多国籍企業の海外取引や国際課税調査のノウハウを叩き込まれることになるとの事です。

◆海外出張先の拠点はどこになるのか?
彼等の現地での活動拠点は日本大使館や日本領事館と言った、所謂"目立つ場所"に間借りする事はないと考えられています。では、どのような場所が現地での拠点になるのかと言うと、非常に目立たない、民間のマンションの一室を借りるなどしてそこにパソコンやコピー機&ファックス機などの事務機器を搬入して活動します。またこの拠点は(国際調査官の)住居兼用との事です。

(*)ニューヨーク、ロスアンゼルス、ワシントン、ロンドン、パリ、オタワ、ベルン、ボン、アムステルダム、香港、上海、北京、シンガポール、ソウル、ジャカルタ、バンコク、マニラ、シドニー。

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