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香港で生活する際の"最初のハードル"

更新日:2017年10月06日

香港の住宅事情は世界でも大変厳しいものです。ひと言で言うと、値段は飛び抜けて"高く"、そして"狭い"...。根本的な話としてそもそもこうなるに至った経緯と言うのはまず香港と言う地域の土地面積の狭さがあります。香港は全域の面積として東京都の約半分程度しかないのが実状であり、そんな中に約700万人もの住人が住んでいる事を想像して見てください。

実際、香港に背の高い建物が多いのは、(地盤の固さもありますが)選択肢としてはここには"上に"伸びるしか手段が無かったことが一番の理由でしょう。こうした環境要素ゆえに超高層建築物の集積率の高さ等ではあの"摩天楼"と称されるニューヨークを超えてしまう程のものなのですから納得も出来ようものです。

また、この"土地が狭い"と言うのは、上述のように(基本的な)面積に於いてもそうですが、例えば地形的な特色もこれに起因している要素でもあります。意外なようですが、香港はかなりの部分が実は山々に覆われているため、不動産開発目的で使用出来得る場所が極端に少ないのです。

これに加えて(過去からの経緯として)香港政府が所有土地を中々居民に対して放出して来なかったと言う要素も手伝い、住宅の高層化(&高騰化)に拍車が掛かったと言うこともあります。結果、不動産の値段は「高騰」→「高止まり」、と言う状況に発展して行ってしまいました。未だに持ち家を持てない人の数が人口全体の半数近く(47%)の数にまでのぼると言うもの想像に難くありません。

しかしながら、こうした状況を憂慮した香港政府側は2026年までに公共住宅28万戸の供給することを決定しており(これは現在の倍の数を意味します)、そのために29ヶ所に及ぶ住宅用地を"放出する"とアナウンスしています。従って、こうした「持ち家」事情に関する数値は今後徐々に改善されて行くことにはなるでしょうが、何れにしても、まだあと10年の時間的なスパンが必要です。


一方、こうした公共住宅とは別にデベロッパーが建築するマンションの場合はどうでしょうか?

プライベートセクターとなる民間建築の場合、値段設定自体が高額な上に更に購入に必要な頭金が最低(購入価格の)約40%程度と考えられており、こうなってしまうとこの手の不動産を取得出来る層と言うのは自ずと限られて来ます。例えばそれは海外や中国などの富裕層が「収益不動産」と言う位置付けの投資物件として購入すると言った具合です。

実際、新卒などの年齢の若年層などは日本の新卒の給与レベルに到達しないと言われる香港ですのでこうした額を捻出するのは非現実的で、そのため親の代からの"譲渡物件"をベースに生活して行くしか手がないのは大きな社会問題となっているのも頷ける話ではあります。


さて、それでは契約と言う話では香港ではどうなるのでしょうか?

いざ、賃貸でアパートなどを借り上げる場合、香港での一般的な契約期間は2年間です。条件的には一年目を解約不可とし、13~14ヶ月目で解約可能とすると言うものです。従って途中解約の場合でも契約通りの期間の賃料支払いは絶対である為、契約時は注意が必要です。また特異なところとしては、時々オーナーサイドに契約解除権があるような契約の場合があり、この場合はオーナーから退去通知があったら1ヶ月程度で退去させられてしまうと言ったものもありますので事前に確認して置く必要があるでしょう。


ここ数年の不動産市場は中国の経済成長鈍化の影響もあり"やや冷え込んでいる"と言えますが、それでも水準としては非常に高いものでもあるため、今後も投資対象としては"堅実

な先"のひとつであると言えます。香港政府としても(香港の)主要経済指標である不動産への更なる"テコ入れ"も視野に入れていると言われており注目して置くと良い投資先です。

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