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税務調査対象時のポイントとは?

更新日:2018年03月26日

今回はコーヒーブレイクとして日本の税務調査とその対応について事前準備や質問への対応などをご案内させて頂きます。日本では通常、3年に一度くらいと言う一定の周期で税務調査(実地調査)を受けることが多いと言うのが一般的です。

法人税及び消費税の税務調査についての大まかな分担としては、国税局が大規模法人(資本金1億円以上の法人など)を所管し、税務署がそれ以外の小中規模法人を所管することになります


国税庁が公表している各年度の「法人税等の調査事績の概要」などによると、例年、実施調査件数に対して"非違"があった件数と言う項目が出ておりますが、これによると全体の件数に対して実に7割以上が毎年指摘されているとのことであり、これは換言すると一旦税務調査に入られてしまった場合は非常に高い確率で所得の申告漏れが指摘されると言うことであり、その金額は所得ベースで毎年平均約1.6億円にも上っていると言います。


では税務調査に入られてしまった場合の対応はどのようにすれば良いのでしょうか?実際にはその時点から何かを行うと言うことは極めて限られてしまうのは事実なので、日頃からの『備え』を以下のように心掛けて置くことが重要です。


事前準備・・・税務調査では事前に依頼書類リストが提示されるのが一般的ですが、このような依頼資料については調査官への提出前に社内の税務担当者や経理部などが全般的にレビューを行って置く。また定期的な確認のルーティーンを設定するなどし、模擬調査のトレーニングを実施し記録を取って置く。


質問への対応・・・実施調査を受けるにあたっては、調査官からの質問に対して無理な即答は行わないことが肝要。充分に事実関係を確認した上での返答が望ましいのは事実であり、また同時に営業部門等、経理部以外の担当者が税務調査官からヒアリング対象となる場合、必ず社内の経理担当者や税務担当者の同席を行うことを依頼する。

調査記録の保存・・・税務調査官に提出した資料については、必ず控えを残しておくとともに、調査官との口頭によるやり取りについては書面で記録を残して置く必要があります。何故ならこれらをしっかりと記録して置くことで次回の税務調査対策が可能となり、税務調査官の指摘がどのような情報に基づくものであるのかを分析出来るからです。


以上のように、一定の備えあれば同じ税務調査でも結果は相当違って来るのは事実であり、会社はそれなりの準備を日頃から心掛け実施して行くことが税調突破の鍵と言えるでしょう。


最近では法人税税務調査の対象と言うのが海外取引先とのやり取りであったり(海外に進出した)グループ会とのやり取りの部分で指摘されると言うケースが増加傾向であるとのことなので、今後は特に注意を持って対応して置くことが必要であると思われます。

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