1. TOP »
  2. 法人設立お役立ち情報 »
  3. その他 »
  4. その他一般

香港法人・オフショア法人設立お役立ち情報

その他各国 > 一般

非居住者と居住者の「判定替え」とは?

更新日:2018年05月01日

所得税基本通達3-3によると、海外勤務者として出国する者が「居住者」に該当するか「非居住者」となるかは、出国時における海外滞在期間が予め1年以上となる業務に従事することになるか否かによって判断されることになります。

つまり逆に言うと、これは海外勤務期間が(契約などにより)前もって1年未満であることが明らかな場合を除き、出国の日の翌日より「非居住者」として取り扱われることとなることを意味しています。


しかしながら、こうして出国した者が、その後何らかの事情(例:事故、病気、現地法人閉鎖、現地政情不安等の発生)で結果的に滞在期間が1年以上になるステージに届かず、それ未満になった場合はこの「非居住者」のステイタスはどのように解釈されてしまうのでしょうか?


結論から言うと、このような場合でも「居住者」「非居住者」の判定は"出国時の海外勤務期間の見込みがどうであったか?"が基準となると言うことです。

従って仮に3年間の予定であった駐在者が1年未満で帰任した場合でもその期間中は「非居住者」として取り扱われる為、この者の出国時に遡って過去の非課税処理を「非居住者用」から「居住者用」に訂正する必要はありません。


ではその逆のケース(期間延長)の場合は一体どうなるのでしょう?

例えばある社員が3ヶ月間の予定で中国等の長期出張者として勤務していたとします。そしてこの期間中に、何らかの特殊事情がその中国現法で発生したこと等により、その影響で当初の期間を大幅にオーバーするような期間延長(例えば3年)となってしまった場合、出国時に遡って「居住者」から「非居住者」としての判定替えを行う必要があるでしょうか?


その場合の解釈は以下の通りとなります。

それは、その者の出国時から起算して"1年以上海外に滞在する"と言う事実が明らかになった日以降を日本国内の住所を有しないと言う形で判定し、その日以降を「非居住者」として取り扱うと言うことです。つまり、これも前述の短縮ケース同様、出国時に遡って非居住者として判定替えを行う必要はないのです。


この結果、その者に対して支払われる給与については日本国内における勤務がない限り、日本での課税は行われないと言う事になります。

この様な形で決着する話となる訳ですが、それではそうした 場合の年末調整はいつ行うのでしょう?

それはその者の中国勤務期間の延長が決まるまでの居住者期間の給与については、「居住者」が出国して「非居住者」になる場合と同様に、年末調整を行なって税額の精算を行い、「非居住者」になった後に支給期の到来する給与については国内勤務に基因する部分がない限り、非課税扱いとする対応を行います。

海外勤務者として出国する者が「居住者」に該当するか「非居住者」となるかは、出国時における海外滞在期間が予め1年以上となる業務に従事することになるか否かによって判断されることになります。

つまり逆に言うと、これは海外勤務期間が(契約などにより)前もって1年未満であることが明らかな場合を除き、出国の日の翌日より「非居住者」として取り扱われることとなることを意味しています。

▲ページのTOPへ

スマホサイトを表示