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市民全員に現金支給6,000ドル?香港政府の"大判振る舞い"

更新日:2018年06月07日

最近では多少「回復」を実感出来るようになった日本経済ですが、財政収支等の経済指標を見ると一向に黒字化の兆しが見えて来ません。一方、こうした事を他所(よそ)に、ここ香港では今後も"好景気"に翳りが灯ることは無さそうです。

前年度の経済指標の集計結果が出揃う2月、香港の財政長官である陳茂波(Paul Chan)氏は誇らし気に2018/19年度の財政予算案の発表を行いました。その理由は同氏が発表した内容の多くの部分に置いて、(香港が中国に返還された)97年以降"最高の数値"を記録したからなのです。


例えば公有地売却益が対前年度比で62%増であったり、またそれに伴う印紙税収も前年度比で75%の上昇を記録する等、総じてこれらはまさに"空前の結果"であったと言えるでしょう。

政府この結果を受けて(市民の)生活負担を軽減する為、早速各分野に於ける「還元策」を行うとの事です。


例えば個人所得税に置いてはその税額に対して2万ドルを上限に70%を還付すると言うものが過去にも採用された水準でしたが、これを(単年度の措置とは言え)今回は3万ドルを上限設定としてその75%を還付すると言うルールに変更したり、不動産税は1件2500ドルを上限に4四半期免除、また生活保護や障害者手当受給者には従来の額にプラス2ヶ月の追加支給の提供をするなど"大盤振る舞い"の様相を呈しています。

更に医療分野に於いても政府系病院の再開発や拡張、また新設の為に今後10年間の間に3,000億香港ドルの投資の確保であったり、また任意加入の医療保険を行った際の税額控除が導入される事となっています。


また経済分野に置いては多角化を推奨する為、
(1) イノベーション科学技術
(2)金融サービス
(3)貿易・物流
(4)観光業
(5)工商・専門サービス
(6)建設業
(7)クリエイティヴ産業
以上に対しての支援措置が設定されています。

例えば(1)のイノベーション科学技術に対しての支援額は第1期開発(港深創新及科技園)に対して200億ドルの確保及び「創新及科技基金」への100億ドル拠出、また(2)の金融サービスでは初めて香港で起債する企業に対してその発行費用の半分を援助する等の為に5億ドルを確保する事等がそれらに当たります。

しかしながら、こと「現金支給」に関しては、具体的な額の提示(HKD6,000)などがあったり、また様々な分野で議論が発生はしておりますが、財政長官である陳茂波氏は本件については無目的な現金支給を行う事よりも、むしろ「弱者への支援拡大」を表明しており、この姿勢については期待が高かった反動なのでしょうか、市民の間ではかなりの不満が募っているとの事です。

立場的なものから見方が真っ二つに分かれることはどこの国や地域でも存在するものですが、香港においてもやはりそれは例外では無かったようです。

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