最初に理解して置かなくてはならないことと言うのは、香港の賃貸物件は、ディベロッパーが分譲したマンションの一室を購入した個人オーナーが賃貸で貸し出すと言うケースが殆どであると言うことです。
これが一体どう言う状況を導き出すのかと申しますと、同じマンション内の部屋であったとしても、家賃の価格やその内装、付帯設備などに至るまでオーナーの意向やテイストが色濃く反映される為、結果として物件毎に相当のばらつきが見られてしまうと言うことです。
その為、個人オーナーと繋がっていると見られる不動産のエージェント(仲介業者)を通すことで物件に関する借手側のリクエストや入居の為の諸条件を交渉して行くのが一般的なやり方と言えるでしょう。
香港に赴任で来られる方々にとってもこれに関しては一様に例外ではなく(前任者の住まいを引き継ぎの期間から住み込むと言う部分は当初はありますが)多くの場合はこの手段を採用して対応するようです。
では処方箋として事前に想定していた方が良い点を列挙させて頂きます。
以下にあげるポイントが住居選びの際には有効な指針となる筈ですので押さえて置くと効果的です。
◼️希望条件のまとめ
1)家賃の予算(上限設定は必要)
2)不動産エージェント仲介費用の確認
3)間取り及び面積(不動産エージェントに聞いて置くべきでしょう)
4)住宅保険の有無
5)通勤及び(ご家族帯同の場合は)通学の便
6)医療施設までの距離
7)賃貸開始日と終了日
8)スーパーマーケット等、日用品調達場所までの距離
9)駐車場有無
10)付帯設備(ジム、キッズルーム有無)
11)その他
◾︎不動産エージェントへの依頼
不動産エージェントには日系やローカルなどが多数居ますが時間を効率的に使う為にも早々に信頼出来る関係を構築して置く事は必須事項です。ここで質の良い業者に巡り会えることになれば、入居後のトラブル対応の際には百人力と言えます。
◾︎部屋探しとその際の注意
部屋探しの予定が決まれば、なるべく早い段階でエージェントに具体的なリクエストを投げる事で対処して貰うように手配するべきです。時間的に物件を長い間ホールドすることは嫌がられるのが通常であり、日本の方々が想像するよりかなり速いペースで取引が成されるのが"香港流"と言えます。
また、実際の候補先を訪問する際は多くの場合において、その不動産エージェントが同行することで対応しますが、中には物件オーナーが直接対応することもあります。またエージェントを1社に絞らず複数社とした場合、エリアを特定すると同じ物件に出喰わす場合もあり、その際は最初にその物件を紹介したエージェントが優先権を確保する事を留意して置いて下さい。
最後に注意して置くべきことと言うのは、香港における水まわりの部分。シャワーやトイレ、そしてキッチンと言った水を使用する場所は必ずチェックをすることをお勧め致します。
何故ならここは香港の住宅の"ウィークポイント"のひとつと考えられており、水の勢いや、お湯への変換へのチェックを中途半端にしてしまったが故に、入居後にトラブルが頻繁に発生することで生活が振り回されてしまうと言う顛末に陥ることも...。
従って、物件訪問の際には、(それこそ)水を出しっ放しにするくらいの徹底度が必要です。