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今度こそ大丈夫?香港のコロナ感染状況について
更新日:2021年04月19日
香港食品及衛生局局長であるSohia Chan氏は3月29日、新型コロナウィルスの防疫対策が3月31日で期限を迎えることから4月1日から4月14日の対策を発表しました。
その内容は総じて言うと、3月に入って当地のコロナ感染者数が下降線を辿ることになった為、各種の取り決めに若干の"緩和策"が盛り込まれた形となっています。
香港のコロナ状況は、3月末日の時点において、累計感染者数が11,468名、その内死亡者が205名、感染から回復した者は11,094名、そして新規感染者数は6名となっています。ポツポツと感染者報告は依然としてあるものの、その内容はどちらかと言えば海外からの入境者の感染者であったりするケースが多く、市中感染などについてはゼロを記録するなど一定の成果を出していると言えるでしょう。
実際、政府側はこうした状況であってもその対策について手綱を緩めているわけではありません。例えば公衆での集まりを制限する(最大4名)ルールであったり公共の場や公共交通機関でのマスク着用義務の継続、また、QRコードスキャン設置を徹底させた店舗入口や個人情報の提供等々、こうした箇所についてはまだ手を加えておりません。
しかしながら、飲食店舗の店内飲食禁止時間帯を22時〜早朝5時までとしたり、スポーツ施設やフィットネスジム、美容院、マッサージ店、娯楽施設(劇場、テーマパーク、博物館、映画館など)、アミューズメント施設(ビリヤード場、ボーリング場など)、更にホテルと言ったところは其々に指定されている条件付き(例:映画館→入場制限を50%から75%に引き上げ)であるとは言え、「営業」が認められることになったのは大きな躍進と取れます。
勿論、一方ではサウナやバー・パブ、ナイトクラブ、カラオケ、麻雀、と言った"密"や"濃厚接触"、飛沫対策上で"脆弱"と考えれらる施設群は依然として再開不可の取扱いのままとなっている点も見逃せません。
では視点を変えて香港への入境についての条件はどうなったでしょうか?
これまで香港入境上の最大の"ネック"となっていたのは21日間の政府指定ホテルでの強制隔離についてですが、これは高リスク、中リスク、低リスクと香港政府が指定した国・地域によって隔離期間が変わると言うものへと変更されることになりました。
「高リスク」については、これまで同様に政府指定のホテルでの21日間の強制隔離となり変わりませんが、「中リスク」については、入境前にワクチンを接種していた場合、政府指定ホテルでの強制隔離が14日間に短縮され、これに7日間は自己健康管理期間とPCR検査(入境後19日目)が義務つけられるものとなっています。しかしながら、ワクチン接種無しで入境した者については上記の「高リスク」と同じ扱いとなり、21日間の強制隔離は免れません。
また香港が敷いた国別のリスクにおいてはどうでしょう?
1番の優等生である「低リスク国」のカテゴリーにはオーストラリア、ニュージーランド、シンガポールが位置付けられました。従ってこれらの国々からの入境者については最も負荷が軽い、ワクチンの接種を問わず14日間ルールの適用+7日間の自己健康管理期間となります(勿論、こちらも19日目にはPCR検査が義務化)。
その逆に最も警戒される国々と言うのは「超高リスク国」です。ここに位置付けられてしまった国々と言うのはブラジル、アイルランド、南アフリカ、イギリスの4カ国であり、その「超高リスク国」に続く「高リスク国」と言うのがカナダ、フランス、ドイツ、インド、フィリピン、ロシア、スイス、アメリカなど20カ国となります。そして「中リスク国」には上記の「超高リスク国」と「高リスク国」の計24カ国、及び「低リスク国」と捉えられているシンガポールなどの3カ国を除いた国々と考えられ、我が国(日本)は丁度この範疇に該当することになります。
何れにしましても今後この区分けは状況に応じて随時変更される可能性がある為、その時々の確認が必要となって来るでしょう。今は1日も早い平常化を望むのが人類の共通の願いではありますが、緩和策に転じた香港の施策が果たして"吉と出るのか、凶と出るのか"と言うのは未知数です。
これからもその動向には注意を払う必要がありそうです。