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香港法人・オフショア法人設立お役立ち情報

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初年度で"留意して置かなくてはならない"香港進出に関する情報

更新日:2023年12月28日

香港と言うテリトリーをビジネスで確りと力強いものに構築するには、事前に行う自身の想定の中で常に最適解をいち早く見つけ、迅速に対処して行くことが必要です。

"郷に入れば郷に従え"ではないですが、このステップを軽視し"後回し"にしたりすると、その後大きな商い(例:中国市場進出やアジア地域での事業展開)等に繋げて行く際には"大きな重荷"になることも、場合によっては十分にあり得る話となります。特に全てが"真っ白"に近い状態である最初の年度の場合は、物事がどこから始まるのかすら手探りで対応しなくてはならないケースも少なくなく、結果として時間とお金をいたずらに浪費することになり兼ねません。

そこで今回は、『香港』と言うマーケットで絶対に"押さえ置くべき"各種のステップをQ&A形式で纏めることでご案内して行くことにします。進出する会社形態から初年度監査に至るまで、各々の段階を時系列的に並べていますので、是非ともこの機にご一読ください。


【進出形態】
Q1:香港に進出する形態は何が有効であると考えますか?
A:進出形態は以下に続く3つが一般的です。
先ず一つ目は「駐在事務所」形式であり、これは市場分析や国内顧客(取引先)の出先が当地に既にあるような場合にサービス(商品&情報提供&カスタマーサービスなど)を提供するには有効なものです。

二つ目となる次は「支店」形式です。これは駐在事務所よりもう一歩現地に"根差す"進出形態であり、駐在事務所が提供できるサービスの範疇を越え、現地の新規取引先の開拓や協業などが可能になるものです。
そして最後となる三つ目は「現地法人」形式です。これは現地でのビジネスにフルに関わると言う形態です。

日本から取引のある会社の現地企業や地場の現地企業、或いは外資系企業等々、あらゆる形式のビジネスを自由に行うことが出来る形態です。尚、駐在事務所と支店の二つの形式との"違い"は、この「現地法人」自体が、本社とは違う、一つの法人(組織的には"子会社"が一般的)となる為、日本本社とのやり取りする際でも帳票類が独立した形になったり、売買発生時での金銭のやり取りでも通常の取引先と同じような形を取ると言うものです。


【法人設立の条件】
Q2:有限会社を設立するには何が必要になるのでしょうか?
A:満18歳の株主と役員が最低1名必要になり、身分を証明する情報(例:パスポート)の提示が必要になります。また新設法人は登録住所として香港内での所在地が必要となる為、地場の会計事務所や法律事務所、或いは(弊社のような)ビジネスコンサル会社が擁する会社秘書サービスを任命する必要が出て参ります。


【銀行口座開設】
Q3:法人の銀行口座開設にはどのような書類が必要になるのでしょうか?
A:以下は最低揃えて置くことを金融機関からは求められことになります。
■会社登記書
■商業登記書
■役員及び秘書任命通知書
■会社定款
■役員全員の身分証明書(パスポート)と住所証明
■銀行口座開設に関する会議議事録原本

現在でも口座開設の難易度はかなり高く、故に確りした事業計画や数年内の具体的な展望を語れることが出来れば、口座開設には有利に働く可能性があります。


【強制制度】
Q4:香港で法人を設立すると、当然雇用を視野にしなければなりませんが、どのような社会保障を謳っているのでしょうか?またそれは必須事項なのでしょうか?
A:新設法人が現地のオペレーションを任せる人材を採用するケースが発生すると、最低二つ、その従業員の為に用意をしなくてはならないものが存在します。

ひとつは労災保険(Employees Compensation)であり、もうひとつは退職金制度(Mandatory Provident Fund)への加入です。これを手配しない法人は重大な違反を犯していることになり、重い罰金や禁固刑等と言う憂き目を見ることになりますので常に細心の注意をして対処する必要があります。


【年次監査】
Q5:香港でのビジネスは中国進出の足掛かり的なものである為、所帯そのものは小口でやる方針です。具体的には、必要な決済権者を日本からの駐在者1人とし、現地ではセールスの人間を1人雇おうと思います。故にバックオフィス的な仕事、例えば会計処理なんかは現地の会計事務所にやらせる予定ですが、決算が終わった後はその事務所にお願いすれば大丈夫ですよね?

A:社内に経理が居ないと言うのであれば、外部の会計事務所に決算の準備を依頼して行わせることは出来ます(所謂、年度会計処理の業務委託)。しかしながら、その処理が終わった後、その決算書をそのまま税務局に提出して納税することは出来ません。正しくは仕上がった年次会計書類を再び監査を行う"別の"会計か事務所に依頼する必要が出て参ります。

香港では法人の大小に関わらず、一部の特殊ケース(例:会社休眠など)を除いて全ての法人が会計監査を受ける必要があり、その監査報告書を持って税務局(IRD)に決算報告→納税、と言うプロセスを経なくてはなりません。また最初の監査は法人設立後18ヶ月以内に一度行うと言うルールが存在しますので、親会社との連携が無理なく行える時期を香港法人の事業年度として設定することをお勧めします。

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