1. TOP »
  2. 法人設立お役立ち情報 »
  3. 香港 »
  4. 香港一般

香港法人・オフショア法人設立お役立ち情報

香港 > 一般

AIを制するものは世界を制す。香港の準備は如何に?

更新日:2024年03月22日

香港は世界でも非常に競争力の高いマーケットであると考えられていることは間違いありませんが、これまでその評価を支えて来た当地の『基幹産業』と言うものは、「貿易業」や「金融業」、或いは「観光業」と言った分野のものでありました。更にこれらに中国と言う要素を加味すると、「製造業」までその分野は拡大することになると言えます。


しかしながら、今後香港が世界経済の中での発展を期すると言うことになると、やはり当地自体も従来の特化産業であった上述の分野だけでなく、何かしら新しいことに"手を染めて"行くことが必要となるの不可避のことです。


そこで今回焦点を充てたテーマと言うのは、香港が新しい"得意分野"を発掘し、よりその成長を磐石に出来る可能性を秘めた分野は一体何なのか?と言うものです。


条件的に見ても当地は元々天然資源等を有さず、マスマーケティングとしてのボリュームも極小(理由:人口規模は僅か700万人程度)である為、税率面とビジネス法務面での縛りを極端に縮小・緩和させることで力のある企業を外国から呼び込み、そこで手数料商売や物流商売を実践することで"違い"を産み出すしか成長する術はありませんでした。

そして今後、これらのハンディキャップを"無効化"出来る可能性を有する分野を挙げるとするならば、それは一にも二にも、AI(人口知能)に関連したものにならざるを得ないことは明らかでしょう。

では当地のAI分野への取り組みとその真剣度というのは現状として一体どのようなものなのでしょうか?


1. 政府と研究機関のAI取り組み
香港政府のAIに対するフレームワークは非常に重要であり、それが当地でのAI産業の育成&イノベーションの促進へと繋がっています。例えばAIと5G技術の開発には香港科学技術研究院(ASTRI)が率先していたり、研究機関を数多く擁する大学でもその研究には年々、力が込められています。代表的なところはHKU(香港大学)やHKUST(香港科技大学)と言った世界でもベスト30に入る教育機関であり、ここで抱える精鋭達が日夜その発展に取り組んでいます。


2.AIスタートアップとその成果
・具体的に企業名を挙げるとした場合はSenseTime Group Ltd(商湯科技開発有限公司)などが挙げられます。同社は2014年に設立され、顔認証や自動車運転技術の分野で世界的企業に成長しており現在では自動車メーカーと提携し、その運転技術の開発で世界をリードしています。

更にここは日本のソフトバンクグループも大株主として同社に出資をしている先のひとつであることも有名です。当地でスタートアップ企業として挙げられる先はMegvii TechnologyやYitu Technoloyと言ったところもありますが、こうした企業も顔認証技術&画像処理技術を主要な分野としており、国際的にも高く評価されている先です。


3. 金融業界のAI
・香港は最先端の金融を標榜しており、その意味でもAIを活用したサービスは多岐に分かれています。具体的事例を挙げるとユーザーの行動パターンや取引履歴を収集・分析し、不正行為を検知するシステムを導入していたりフィンテック企業は投資アドバイスや顧客のポートフォリオ管理に関してAIを持ち込むことでより一層の利便性の向上を実現させるサービスを提供しています。


4. 医療分野のAI&研究

・ゲノム医療の研究が盛んであり、個々人のゲノム情報を基とした予防、診断、治療を行う医療の新たなアプローチ手法が生まれています。一例を挙げると香港中文大学(CUHK)でAIを用いた乳がんや脳卒中の早期検出システム開発とその臨床試験などであり、何れも大きな成果を上げるか結果となっています。また、バイオテクノロジーとAIの融合により世界的にも先駆的な地位の構築を既に成し遂げている点も特筆すべきもののひとつと言えるでしょう。

▲ページのTOPへ

スマホサイトを表示